「静かな生活」

ゆうべ遅くに観た。 大江健三郎さんの原作で 伊丹十三監督の作品。
よかった。 渡部篤郎(知的障害をもつ兄、イーヨー役)は素晴らしい役者だと思った。
障害児の母としての目線で観ても かなりリアルだったと思う。
喋り方も動きもそうなんだけど 何より あの澄んだ眼差しが もうホントに。
「あんた・・・つかんだね。」と肩をたたきたいほどに。
イーヨーのモデルとなった 大江光さんのピアノが何度も流れるんだけど すごくいい。
光さん(イーヨー)の言葉のセンスとかも 信じられないくらい素敵。 名言はきまくり。
「しっかり死んでください」は前に大江さんの本で読んだことがあったけどやっぱり素敵な言葉だと思う。
宮本信子の「なんでもない人として生きる」っていう話が心に残った。
最後におまけのコーナーがあって(メイキングみたいな) そこで実際に光さんをはじめて見て 
声を聴いた瞬間に ぶわーっと涙が出た。そして笑った。あまりに優しくユーモラスな言葉に。
渡部篤郎も、光さんの言葉に涙していて、なんか すごくよかった。
終わったとき 自分でもびっくりするくらい ほんとに静かな気持ちになっていた。
また 観たい。 原作も読みたい。