江國香織「東京タワー」

東京タワー

映画化を知ってから 読んだので
どーしても その配役を頭に思いうかべながら読んでしまったのが
ちょっと残念。
何の予備知識もなく 読んでみたかった。


恋愛小説には あまり興味がわかないけど
面白く読めた。
詩史と透 の話よりも
耕二と喜美子(と ほかの女たち)の話の方が
なんだか 心に残った。
(人数が多いせいかも)


吉田の母 厚子さんのことが 何だか気になった。


人物の描写がすごく上手いと思う。
出てくる人みんな すごくリアルにイメージできる。
ことばで書いてない部分でも
このセリフを言ってるとき この人はきっとこんな表情をしているな とか。


それにしても私は 江國さんの あとがきが大好きだ。
これにかぎらず 江國作品は あとがきだけでも 
読む価値が充分にあると思う。


そして 私は 本当に 江國さんの狙いどおりに
「あら まあ」という感想だった。