吉本ばなな「キッチン」

キッチン (新潮文庫)

無性に昔の作品が読みたくなって 文庫を買ってしまった。


10代のときに読んだときと 30代の今では 感じ方もきっと
かわっているんだろう。
でも10代のときの感想が ただ「よかった。すきだ。すごく。」
くらいのことしか覚えていないので くらべようもない。


まあ 今も感想といえば そんなようなかんじだ。


あとは 最近の作品とくらべると やっぱりていねいに書かれてる気もする。
今は それだけプロっぽくなってるってことなんだけど。
あらためて 読むと すごく新鮮。


この一冊の中に キッチンと(満月も含む)ムーンライトシャドウ がいっしょに
おさまっていることが すごくバランスがいいなあ と思った。


死についてのこと とかそういうことではなくて
作品の色のバランス みたいな。


わたしの中では キッチンは 黄色(とか淡いオレンジとか もしくは黄緑)で
ムーンライトシャドウは 当然 青(透明な 紫がかった青)
のイメージ。


そのバランスが なんだかいいなぁ と思った。


何年も前に この映画をビデオで観たけど
ちょっと(いや だいぶ)イメージとは違ったような覚えがある。